横山建設工業の働き方改革のこれまでとこれから
はじめに
社長の横山です。
私自身は、広島県立府中東高等学校の土木課を卒業し、その後土木と測量の専門学校を経て、建設コンサルタント会社で働き、その後家業である横山建設工業を事業承継しました。
土木建設業を取り巻く環境
昨今、土木建設業を取り巻く環境は大きく様変わりしました。現在、今まで感じたことのなかった人手不足を痛感しております。土木業界は非常に過酷な環境ではありますが、それにしてもそれよりも遥かに人が居ない状況が続いており、それは今後も続いていくと予想されています。
当社はありがたい事に、若手の社員が一人、また一人と入社しており、日々成長してくれていて頼もしく思っていますが、業界の未来を私は危ぶんでおります。
人手不足の原因
土木建設業に人がいなくなってしまっている原因としては、
- そもそもの労働環境が過酷
- 労働もだが、その後の事務作業・管理もやらなければならない
というのが大きく二つあります。
労働環境が過酷
労働環境の過酷さは、重機の進化やIT化によってだんだん緩和されていっているとは言え、肉体労働や外での労働がメインなので、過酷であることは間違いないです。
ただ、やりがいもあるし、相対的には給与・福利厚生では他の業種よりは優遇されている部分も多いので、体を動かすのが好きな人や働いている実感を持ちたい人にとっては、非常に良い職業です。
問題は作業後の事務・管理業務
建設業では、管理をしつつ現場作業も行わなければならず、しかも帰社後に事務作業なども行わなければなりません。
よって、公共工事が終了する頃になると事務作業にも現場作業にも追われるといったことは、当社でもこれまで長く続いてきました。
当社ではこれまで居ませんが、働き盛りなのに体を壊す人・怪我で働けなくなる人の話は良く聞きます。また、過酷な労働・残業を家族から心配され、他業種に転職する人も多いです。
冒頭に、土木の学校を卒業したと書きましたが、私の出身校では、統計をとったわけではありませんが、「1割程度」しか、土木の学科を出て土木の仕事として継続している卒業生が居ないと聞きましたが、半分納得してしまうことにこそ課題があると感じています。
当社での健康経営の取り組み
社員さんが仕事が終わった後に事務作業に追われ、食事や健康管理が疎かになるような事が無いようにしなければ、長く働いていただくことはできません。
当社では現在、社員にずっと当社で働いてもらえる環境を目指して、
・社員の働きやすさへの投資
・倉庫でのクレーンの導入
・IT化
・週休二日制の導入
・事務作業を可能な限り事務員側で行えるようにする
といった環境構築に取り組んでいます。
『75歳まで働ける土木会社』を目標に掲げています
当社は、労働可能年齢を75歳以上に出来るような企業を目指します。
土木建設業で事業拡大を続けていきます。
働き方改革の推進
①会社の大規模リフォーム
(2021年夏)
リフォーム前
リフォーム後
2021年夏に大リフォームを実施して、事務所を2倍に拡大しました。
一人当たりの作業スペース・PC環境が充実して働きやすさ倍増!
とても綺麗な事務所になりました。
お手洗いも男性用・女性用別々で設けました。
②制服や重機・設備などのリニューアル
(2019年~)
③週休2日の導入
(2022年2月~)
④システム構築
(2021年~)
9年間の業績推移と投資
土木業を経営していく上で一番怖いのが事故や病気
IT化・省力化に対する投資を毎年継続して行っています。
定年まで健康で勤めていただくために、人・モノ・ITへの投資は惜しみません!
・一人一台PC
・専用デスク
・ユニフォーム貸与
・週休二日
・土木関連資格取得は全額会社の補助
積極的に、人、設備、建物に投資し続けています。
社会貢献
SDGsの取り組み
2023年宣言済
社員がより健康で安全に仕事に取り組めるような職場環境づくりをしています。現場での作業は⾁体労働が多いですが、しっかりと疲労がとれ、けがや事故が起きない会社を⽬指しています。
健康づくり優良事業所に認定
働き方
女性が活躍できる建設会社
当社は女性が大活躍。
昔は男だらけの職場でしたが、どんどん女性比率が上がっています。子育て中のママ等、働く日数や時間も柔軟に対応。現場社員が現場に集中するために欠かせない存在です。
福利厚生
ICT土木に備えて
当社では、ICT土木の実現の為に備えています。ドローン測量、3D CAD、土木ITシステムの導入等を行っています。
変革の歴史
よりよい会社にするために
横山建設工業は、改善を繰り返しています。
25歳で経営者を引き継いだ当初は、何からよくしていけばいいのか全く分からず、悩みに悩んだ過去がありました。
その中でもひとつひとつ、先輩経営者や同業他社から言われたことの中で、出来ることをやっていこうと考えました。
最初はずっと、日々の仕事をはじめ、壊れたものの交換やトラブル対応などやらなければならないことをするのみでしたが、最近では、高額な重機も入れ替えを早め早めで行うなど、投資を積極的に行っています。社員と相談しながら優先順位を決めて実行しています。
資格などの受験費用等は全部会社が負担しています。